よい音を聴くには

 当たり前だけど、何が良いか想像できないと良い音は聞けない。耳の特性でも、経験でもなく、まして知識などではなく、私はこんな音が聞きたいという、音を持っている(イメージできる)かが最も大切だと思う。そのイメージが明確であるほど良い音を聞くことができると思う。

 私は、学生時代に吹奏楽を10年ほど続けていた、だから私が好きな音は合奏の中に居るときの音だ。逆に、自分が演奏しているときの音は聞くことができないし、知らない。社会人になり、演奏会等を聞く機会があっても、客席では本当の音を聞いた気がしないのだ。(実感が沸かない) だから、大編成の録音は好きになれない。(よく解らないと言った方が合っていると思う)

 

 さて、良い音を聴く為に最も必要な要素は、自分で決めることだ。その為には自分が良いと思う音のイメージをハッキリと持つこと。それに尽きると明言して良いと考えている。それが不明確だと、良い音と感じることができても自覚できないと思う。オーディオに関しては、いろいろな雑誌やメディアによりいろいろな事が書かれている。あたかも普遍的な好い音が存在するかの様であるが、それは本末転倒で最初に自分の好みであるべきだ。また、文章に書かれたものは断片でしかなく自分で聴いて判断することが必ず必要と思う。その為に自分の好きな音をイメージできる事がまず最初の一歩と考える。

 

 最近、「私は家のセットを良くするには如何したらよいか??」と聞かれると、「自分を変えるのが最も早いし、コストもかからないし、しかも確実。それでも駄目なら飲むと音がよくなる薬を飲め。」と答える。この手は手作りアンプの会での話なので、皆さん立派な装置を使っている。変な音が出る筈が無い。要は聞く方の問題である。

 

 もっと、遡って音を聴くって何か、も少し考えてみた。

 

 

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