何とも細身で頼りなさそうだが
去年のお寺でのスピーカー大会終了後、いつものように次回のテーマを決める事となりました。今までいろいろとやりましたが適当なテーマがなかなか思いつきません。その時ついつい勢いでパソコン用のアンプ内蔵スピーカーをベースにしたら如何かと思い付きの意見を出してしまいました。結果それで行こうとなりました。さて、今年になってだんだんスピーカー大会が迫ってきましたが、一向に作ったという話が聞こえてきません。うーん、今回のテーマは不発だったようです。私は言い出しっぺだったので、作らないわけにもいかず、意を決して真面目に取り組むこととしました。
自宅の近所にドスパラ+ジャンパラがあり、ドスパラで扱ってる780円のアンプ内蔵スピーカーが安くて良さそうだったのでベースはこの機種にしました。
ドスパラさん写真拝借しました。
早速買ってきて、PCにつないで聞いてみました。うーん、思ったほど悪くはありません。値段を考えると恐ろしいほどの音です。よしよし、これに決まり!と言うわけでここから久しぶりのスピーカーとの格闘が始まりました。
さて、お寺の地下ホールは100畳あり、しかも和室で非常にデッドな空間です。条件が揃わないと何ともショボイ音となってしまいます。まあ、大会の場合良い悪いは別にして音が大きいことが大切な要素となります。実験的として、ボリュームをわっと上げてどんな音になるか聞いてみました。PCのおまけとして鳴っている時はありま気にしなかったのですが、小さいスピーカー特有のキンキンしたとてつもなくうるさい鳴り方をします。このキンキンが取れれば多少聞けるようになるか・・・としばらく考え込みました。そういえばショーダンとかあの手の硬いコーンのSPって高音がそれ程出ない事を思い出しました。そうか、振動部分が歪まなければキンキンしないのかもしれないと思い、この際、発泡ウレタンで充填して平面にしてしまおうと考えました。(何とも無謀です)
早速ハンズで発泡樹脂を探しました。ところが、1リットル入りで5000円!こんなにあっても、使いきれないし、ベースのSPが6台も買えてしまいます。この案は諦めるしかないか・・・と思っていたところ、ある画材屋で「超軽量紙粘土」なるものを見つけました。通常の紙粘土の1/10の重さ、しかもひび割れしないとの事です。たしかに持ってみると嘘の様に軽い。駄目元でこれに決まり!となりました。
軽量紙粘土を買って帰り、はたと考えました。もし、これでコーンを埋めて、失敗したら、せっかく買ったSPが駄目になる・・・うーん、如何しようかと考え、昔買ったカンスピのコーンを埋めてみることにしました。カンスピには8センチの有名なユニットが使われていますが、これもキンキンしてうるさく、気に入らないのでダミーロード代わりに使っていました。まあ、駄目にしても惜しくないと、コーンを紙粘土で埋めました。大体2時間程度で軽量紙粘土は乾きます。QRPアンプに繋ぎ、早速音を出してみました。・・・んん!んん!うるさくない!これだぁ!!・・・
PC用SPですが、大抵2chICアンプを使っています。ドスパラのSPで使用しているICはヒートシンクが付いているため型番はわかりませんでしたが似たようなアンプのようです。この手のアンプですが、入力の片方を位相反転して使うとBTL接続とすることができます。BTLになると出力に入ってるコンデンサは外すことができ、多少ですが音質的に有利かと思います。(ほんの少しですが・・)これは使わない手はないので早速もう1セット購入して片cH1アンプ、2ユニット構成とすることとしました。さて、位相反転ですが、毎度お馴染みST−30を使いました。ボリュームが10Kでしたのでちょうど良いですね。無理に反転アンプを組むより簡単で世話要らず、パーマロイトランスの音も付加されますのでお勧めです。
箱も真面目に作ることにして、いろいろと考えをめぐらせました。簡単にできて、しかもある程度低音が出て、箱の音がせず、常用の平面と同じ傾向の音で、音離れが良く、素直で・・・・と虫のいい事を考えました。
今日はここまで。2004/07/05 田村
超軽量紙粘土を充填したSPユニット
後ろは常用の平面SP 下の2A3アンプと比較すると大きさがわかります