SDのデータの計測の為に単発正弦波が必要になり制作しました。なるべく簡単に制作でき、しかも実用に耐えるような発生器と思い以下のようなプランを立て、設計製作を行いしました。過渡現象の観察にはオシロスコープ又はストレージアダプタを使用します。手持ちのPicoテクノロジーのADC−200を使用することを前提でケースのサイズを決めました。回路を簡単にするために、発振器の内蔵をやめ、外部から正弦波を入力しその中から単発信号を選び出力するようにしました。
出力信号 |
発生信号数 |
信号単発、2発、4発、8発から選択 |
出力レベル |
最大2V以上 |
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出力インピーダンス |
600Ω |
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トリガー出力 |
TTLレベル |
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出力周波数 |
20Hzから20KHz可変 |
発振器を外部とすることで対応 |
電源 |
AC100V |
電源回路を内蔵 |
その他 |
出力極性 |
反転ができる |
コネクタ |
BNC |
これだけできれば立派に単発信号発生器として使用できるはずです。次に使用時の接続を下図のようにすることとしました。
設計するに当たりなるべく汎用の入手しやすい部品を使用することにしました。74HCシリーズを使用すれば大体どこでも入手できるはずです。アナログ部分はやはり、汎用のOPアンプと、アナログスイッチとしました。装置は3つの部分から構成されています。まずアナログスイッチと出力バッフアの部分です。連続の正弦波から必要な数だけ山を切り取る部分です。次に、入力信号に同期したクロックを発生させる部分です。最後に同期クロックを分周しアナログスイッチを切りかえる信号を発生する部分です。回路のブロック図を以下に上げます。
このブロック図をもとに設計した回路を以下に上げます。
実装するに当たり、ちょっと考えました。ユニバーサル基板を使うのが一般的ですが、よく間違えます。そこで、ちょっと変った実装方法を取りました。FCZ研究所という会社が出しているIC用基板というものです。この基板はDIPのICを表面から実装する為の基板です。実装が終わったら生のプリント基板に両面テープで貼り付けて使用します。仕事の方で、最近試作によくこの基板を使用します。実装面積は通常のユニバーサルから比べると1.5倍から2倍になってしまいます。しかし、ICのピンの表記がTopVewなので間違いが起こりにくく、改造も非常に楽です。裏面に生基板の銅箔面を持ってきてGNDとすれば電源も安定したものとなります。実装の様子を見てください。
以上で単発信号発生器(選択器)が完成しました。具体的な使用に関しては実際の測定も交えて後程レポートします。
以上 1998/10/12